チャンスボールを完璧に!バレーボールで確実にセッターへ返すレシーブの極意
バレーボールの試合中、相手からチャンスボール(フリーボール)が返ってきたとき、それは得点の最大のチャンスです。しかし、この「誰でも取れそうな簡単なボール」こそ、最も丁寧な扱いが求められます。
チャンスボールを正確にセッターに返すことができれば、セッターは自由にトスを回すことができ、多彩な攻撃(コンビネーション)を組み立てることが可能になります。逆に、ここでレシーブが乱れると、攻撃の選択肢が狭まり、せっかくの好機を逃してしまいます。
この記事では、チャンスボールを確実にセッターの定位置へ届けるための「構え」「面作り」「体の使い方」のポイントを詳しく解説します。
1. 準備が8割!ボールが来る前の動き
チャンスボールが上がった瞬間、すでに勝負は始まっています。「チャンス!」という声出しと共に、以下の準備を整えましょう。
落下地点への素早い移動
チャンスボールは滞空時間が長いため、余裕を持って動けます。しかし、のんびり動くのは厳禁です。ボールの落下地点を素早く予測し、ボールの**「後ろ」**に回り込みましょう。常にボールを正面で捉えることが、正確性を高める第一歩です。
早く低く構えを完了させる
落下地点に入ったら、ボールが来るのを待つのではなく、自分から迎え入れる準備をします。膝を軽く曲げ、重心を低く保ちます。腕を組むのはボールを捉える直前で構いませんが、上半身をリラックスさせることが重要です。
2. 安定した「面」を作るテクニック
レシーブの精度を決定づけるのは、腕で作る「面」の形です。
肩を出し、肘を真っ直ぐに伸ばす
両腕を揃えたとき、肩を少し前に突き出すようにして、腕の内側の平らな部分を上に向けます。肘をしっかりロックして真っ直ぐ伸ばすことで、ボールが当たったときに角度が変わらない「安定した壁」を作ることができます。
手首を下げて「面」を広く取る
親指を揃えて並べ、手首をグッと下に曲げます。こうすることで腕の筋肉が張り、ボールが当たる面積が広くなります。また、ボールが予期せぬ回転をしていても、面が安定していればコントロールしやすくなります。
3. 「腕」で振らずに「膝」で運ぶ
最も多いミスは、腕を振り上げてボールを飛ばそうとすることです。
腕は固定し、角度を維持する
セッターがいる方向に対して、腕の「面」の角度をセットしたら、そこから腕を動かさないのが理想です。腕を振ってしまうと、ボールに余計な勢いがつきすぎたり、方向が左右にズレたりする原因になります。
下半身のクッションで送り出す
ボールが腕に当たる瞬間に、曲げていた膝をゆっくりと伸ばします。下半身のパワーを腕に伝えるイメージで、ボールをやさしく「運ぶ」感覚を持ちましょう。膝を使うことで、ボールの勢いを吸収し、セッターがトスを上げやすい「山なりの高いボール」を供給できます。
4. セッターが最も喜ぶ「Aパス」の基準
確実にセッターへ返すために、以下の「Aパス」の基準を意識しましょう。
ネットから1mほど離す: ネットに近すぎると、セッターがトスを上げる際にネットタッチをするリスクや、相手にダイレクトで叩かれるリスクが生じます。
高さを出す: 低い高速のレシーブではなく、セッターがトスの準備をする時間を確保できるよう、十分な高さを出します。
無回転を目指す: 膝を使ってやさしく捉えることで、ボールの回転を殺します。無回転のボールはセッターにとって最もハンドリングしやすいボールです。
5. 練習方法:正確性を極める
1人直上レシーブ: 自分の真上に高くレシーブを上げ、同じ場所に戻ってくる練習を繰り返します。面を安定させ、膝で運ぶ感覚を養います。
ターゲットレシーブ: 実際にセッターの位置にターゲット(カゴや人)を置き、チャンスボールを正確にそこへ入れる練習をします。距離感を体に染み込ませましょう。
6. まとめ:丁寧な1本が勝利を引き寄せる
チャンスボールのレシーブは、チームの信頼関係の基盤です。「当たり前のことを当たり前にやる」難しさがありますが、ここを完璧にこなす選手はチームにとって欠かせない存在となります。
腕を振らず、膝を使い、セッターの手に吸い込まれるような優しいボールを届ける。その丁寧な1本が、スパイカーの豪快な得点へと繋がります。
次の試合では、チャンスボールが来たときこそ一呼吸おき、最高に丁寧な「Aパス」をセッターに届けてみてください。
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