追い込まれた時こそ活きる!テニスのクローズドスタンスの使い所とメリット
テニスのストロークには、状況に応じて使い分けるべきいくつかのスタンスがあります。基本のスクエアスタンスや、現代テニスの主流であるオープンスタンスに対し、今回解説するのは「クローズドスタンス」です。
クローズドスタンスは、踏み込んだ足が後ろの足よりもさらに背中側に位置する構え方です。一見すると体が回りづらく扱いが難しそうに感じますが、特定の状況ではこれ以上に心強い味方はありません。
この記事では、クローズドスタンスの正しい形から、試合のどのような場面で使うべきか、そして打球を安定させるコツについて詳しく解説します。
1. クローズドスタンスとは?基本の形をチェック
クローズドスタンスとは、打ちたい方向に対して、踏み出した足が後ろの足を追い越して「背中側(コートの外側)」へ入る構え方のことです。
正しい足の位置
右打者のフォアハンドを例にすると、左足が右足よりも左側(外側)へ深く踏み込まれた状態になります。これにより、体はターゲットに対して深く横を向き、背中が相手に見えるほど肩が入った状態になります。
なぜこの形になるのか
意図的にこのスタンスを組むこともありますが、多くの場合、左右に大きく振られて「ギリギリでボールに追いついたとき」に、体が流れるのを止めるために自然とこの形になります。
2. クローズドスタンスが持つ3つの大きなメリット
制限が多いように見えるスタンスですが、実は守備や安定性において非常に優れた特徴を持っています。
① 体の開きを物理的に抑えられる
踏み出した足が壁の役割を果たすため、インパクトの瞬間に体が早く前を向いてしまう(開く)のを強制的に防いでくれます。これにより、スイングの軌道が安定し、ボールをしっかりとラケット面に乗せて運ぶことができます。
② 遠いボールに対して「リーチ」が伸びる
左右に振られた際、足を交差させるように深く踏み込むことで、あと数センチという遠いボールにもラケットが届くようになります。守備範囲を広げるために欠かせないフットワークの一つです。
③ 深いタメから鋭いコースへ打ち抜ける
肩が深く入るため、相手からすると「どこに打ってくるか」が読みにくいという利点があります。また、体の捻れを戻す力(捻転差)を利用して、ストレート方向へ鋭いパッシングショットを放つのに適しています。
3. 実践!クローズドスタンスの理想的な「使い所」
このスタンスを効果的に使えるようになると、ピンチをチャンスに変えることができます。
走らされた時のディフェンスショット
左右に大きく振られ、オープンスタンスでは踏ん張りが効かないような場面です。深く足を差し込むようにクローズドスタンスで入ることで、下半身を安定させ、正確に返球(ロブや深いスライスなど)することができます。
スライスショットを打つ時
バックハンドのスライスでは、クローズドスタンスが基本となります。横向きを長く保つ必要があるスライスにとって、このスタンスは最も安定してボールをコントロールできる形です。
ネットプレーでのアプローチ
低いボールに対して前に踏み込みながら打つアプローチショットでも、クローズドスタンスが使われます。重心を低く保ちながら、ボールに体重を乗せて運ぶことができるため、ネットに出る準備がしやすくなります。
4. クローズドスタンスで打つ時の注意点
メリットが多い一方で、意識しておかないとミスに繋がりやすいポイントもあります。
手打ちになりやすい: 足がロックされている分、腰が回りにくくなります。腕だけで振るのではなく、上半身の捻り戻しをしっかり意識しましょう。
次の動作への復帰: 足が交差しているため、打った後に元のポジションへ戻るのが一瞬遅れがちです。インパクト直後に素早く「クロスステップ」を使ってセンターへ戻る意識が必要です。
打ち込みすぎない: 軸が不安定な状態で強引にエースを狙うとミスが増えます。クローズドスタンスの時は、まずは「確実に深く返す」ことを優先しましょう。
5. 練習方法:バランス感覚を養う
クロスステップからの素振り: サイドへ数歩走り、足を交差させて踏み込み、バランスを崩さずにスイングする練習を繰り返します。
球出し練習(遠い球): 左右に振られたボールをクローズドスタンスで捉え、ストレートやクロスへ確実にコントロールする練習を行いましょう。
6. まとめ:守備のバリエーションを増やそう
クローズドスタンスは、テニスにおける「究極の守備の構え」とも言えます。
オープンスタンスが主流の現代でも、このスタンスを使いこなせるかどうかで、コートカバーリング能力とショットの精度は大きく変わります。状況に応じて「足の出し方」を使い分けられるようになれば、あなたのプレーはさらに隙のないものになるはずです。
ピンチの場面で一歩深く踏み込み、クローズドスタンスで粘り強く返球する快感を、ぜひ次の練習で体感してみてください。
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